10月9日、この日は本校創立記念日です。来年で80周年を迎えます。今年は本校に福島県飯館村の菅野典雄村長をお招きし、一貫生と高校から入学する生徒が一堂に会し「記念講演会」が実施されました。本校と飯館村とは2010年12月に友好協定を結んでおり、翌年も学校行事として農業体験等でお世話になる予定でいました。しかし、2011年の東日本大震災により、貴重な体験をさせていただくことが不可能となってしまいました。
震災以降、福島原発事故により全村避難を余儀なくされてから8年余りが経ちましたが、その中で菅野村長が感じていらっしゃることやお考えになられていることを、お忙しい中、本校まで足をお運びになり、新聞記事や広告、実際に被災された方々の体験談を交えながら、想いを語っていただきました。
まずは、「時代の変化に対応できる」こと。そのためには「考える力を身につける」こと。知識はネットで簡単に手に入れられるが、どの職種でもそれだけでは仕事ができない状況となる。また、何でも場所や時間を気にせずに“モノ”や“情報”が簡単に手に入るということは、資源やエネルギーが四六時中必要となることを考えて欲しい。そして、「毎日当たり前にできることが、幸せであるという意識をもつ」こと。さらには、人にはもちろん、地球にも「思いやりをもつ」こと。次世代が安心して暮らせる環境をつくる心がけをしていきましょう!と、締め括られました。
約1時間の講演でしたが、恐らくこの場にいた全員が容易に理解できる内容でした。しかし、実際にはどれくらい意識を高く持って生活しているのかと終始考えさせられました。
最後に、本校では少しでも飯館村の復興のお役に立てるよう、梧林祭(本校文化祭)で得た収益金や募金を毎年届けておりますが、今年はこの場で、全校生徒および全教職員の前でお渡しすることができました。
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